The sun festival

イタリア美学Ⅺ--パニーニがおいしい、いつの時代も愛すべきファッション都市、永遠のミラノ--

南野 一紀 

 イタリアの銀行口座は、学生ビザを取って住むことが確定してからしか取れないと、ローマの日本大使館で言われた手前、イタリアでは口座が開設できないから、日本に住んでるフラヴィアに英語レッスンの受講料を振り込まなくちゃいけないってことで、ミラノまで仕方なく来たんだけど、34年生きていて、人生でいちばんキレイだと思った街がミラノだった!
 あまりにいい街で、文学ウェブサイトの仕事のこともあるのに、ミラノの街、六時間も歩いちゃって、それでも足りなかったよ、ミラノ住む予定なかったから、ノーマークだったけどいくら歩き通しても疲れを感じない都市。
 僕は美学とか、女性の心こそを愛したんだと勝手に決めつけて文学やったけど、ミラノの街や女性はキレイ、一日で、やっぱりローマじゃなくてミラノに住もうかなぁって思うくらい最高だった。それでも、ローマは好きだから、ローマに住むことになるとは思うけど。
 散々、街を歩いた末に、調べたら一部屋三億円以上するマンションもあって、この街に来て、街のすごさについていけなくて、挫折して田舎に帰ったひとはたくさんいるんだろうなぁって、僕も宇都宮市の生まれだから思ったよ。
 それでも、ドゥオーモ広場どこだろうって、探してて、ZARAを見つけて振り返った時、ドゥオーモ広場が見えた。
 ドゥオーモはいい。
 はしゃいで写真を撮っている男女、コーヒーカップ片手にトレンチコート来て歩くサングラスの女性、犬を連れて歩く老夫婦、近くではマイクを使って歌をうたう若い男性、活気に満ちてるところだ。
 ドゥオーモ駅から地下鉄に乗って、15分くらいにZARAって駅があるのをあとで知った。
 ZARAってフッション都市ミラノの駅の名前から来てるんだっていう感じに。
 その近くにある通りのブティックは、ハイブランドの店ばかりで、すごく胸が熱くなった。
 南青山と表参道も最高で、行くだけでしあわせだったけど、ドゥオーモもいい。
 デートで過去に会ったあのひとと来られたらって、考えたりしたし、実際に婚活アプリで南欧か東欧のひとと結婚したいって思ってる。
 ティファニーで朝食をっていうトルーマン・カポーティ原作の映画見た時の感じがよく頭に浮かぶ。
 ならずものの不良作家の男と愛人からお金もらって生きてる女のひとの不思議な関係。
 もしかして僕も同じ歳くらいのミラノに来た女の人で、知識がありすぎたり、見た目より考えが大人びてるがゆえに、ファッションとか、金融の世界でイマイチってひとと共感とか、ともに生きていきたいって気持ちが重なって、奇跡の結婚ができたら。
 もちろん、これは僕が勝手に思い描いたイメージにすぎないけど。
 その時も、結局ZARDの曲を聴いてた。
 僕はずっと僕を支えてくれても、どこかつかみどころのない女のひとがすごく好きだから。
 文学情報サイト太陽のお祭り、よろしく。
 それじゃまた!

#南欧美学 #イタリアンカルチャー #ミラノ #エッセイ #美学 #文学 #哲学 #イタリア旅 #ZARD

了 

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