南野 尚紀
僕が若い頃は、スーパーファミコンは叩いて直したもんだ。
スーパーファミコンのソフトは、今のスマホよりもよっぽど脆かったから、すぐデータなんて飛ぶんだけど、それでもなかなかゲームがはじまらないと、中に入ってるホコリを飛ばすという名目で息を吹き込んで直そうとしたり、そもそもゲームが嫌いな文系の人ほど、叩いて直そうとしてた。
もちろん機械なので、科学的な見地からいって、叩いて直る確率というのはかなり引くように思う。
それでも不思議なもんで、スーパーファミコンのソフトは、根性論じゃないけど、「しっかりしろよ」とか言いながら、念を込めて叩くと直ることがよくあった。
時代の問題なのか、なんの問題なのか、今ではスマホやパソコンを叩いて直すという人はほとんどいないし、それで直るみたいなこともあまり聞かない。
僕も子どもだったから、いくら値段がしても、所詮はただの機械としか思ってなかった節があって、叩いた結果ソフトが壊れ、ゲームができなくなるとショック受けるんだけど、それでもどこか野球の試合でも見ながら、ポテチでも食べれば、そのショックは忘れてた。
ゲームの地位は一部のマニア以外のあいだでは、むしろ下がったかもしれない。
でもどこかでゲームの考え方が世の中に浸透しすぎた結果も込みで、やっぱり冷たい世の中にはなったんだろうし、機械文明が及ぼした悲劇というのは、Xでウクライナの軍人が防空壕でライフル持って横になって、笑顔でこっちを見てピースするのを見ても、もうなにも思わなくなっている部分にも出ている。
もちろん、芸術の仕事や政治の仕事をしてないと、なにかをすることができないというのも事実だとは思うけど、仕事しながら、なにか意見を発信するだけでなく、たとえだれかになにか言われても、自分だけは正義の側につくんだと通した方がいいに決まってる。なぜなら、どっちにしてもウクライナが負けたら、中国が台湾を攻めて、日本も戦争になるのは目に見えてるんだから。
考えてみれば単純なことである。
ペットボトルの不買運動とか、無機物を摂取しないこと以外にも、僕は男性だからそもそもやんないけど、韓国メイクは反対してる。
この前、Xで東京ガールズコレクションの公式のポストを見ていたら、ダンスの動画があって、にこるんを見たいだけだから、見るか迷ったけど、ああいうのは華があるのでつい見てしまう。
その中には韓国メイクをしてる女性がいて、あれを見た時、「え?」と思った。
それは、これ日本のファッションショーなんだよね、雅子さまとか、佳子さまみたいな日本女性の伝統的な美を追い求めないでいいのか、という意味の「え?」だ。
韓国メイクそのものが悪いってこともないと思うけど、あれを見ると、エビフライの尻尾食べた後に、これ実はゴキブリの羽で作ったんだって言われたみたいな騙されたような感じがする。
僕がしたいのは敵国の韓国の人の顔のように見せるメイクを、お金を韓国に流してまでするか、それを東京ガールズコレクションでやるかって話だ。
まぁ、僕も心のメイクをイタリア人風にしてるようなところが若干あって、イタリア人の場合は大まかにどう考えるんだろうとか、イタリアの文学作品にはこう書いてあったとか、つい考えてしまうが、それはイタリアなので話が別だろう。
こういうことって文学に関係ある。
美学や美意識の問題だから。
もともと体調がよくなかったのに昨日、夜中まで仕事したり、2回散歩した上で、長めにランニングをしたからっていうのもあって、身体が限界にきてて、今日はお昼頃、タイマッサージに行った。
行く途中、Leyonaの「デイドリーム・ビリーバー」をひさしぶりに聴く。
忌野清志郎がやってたタイマーズってバンドの曲で、セブンイレブンのテーマソングにもなったこともある。
これをいうと日本では共産主義者とバカにされることがあるんだけど、実質正反対のことを言ってるということがあるのは、僕は東ヨーロッパの女性や国が好きだということでこの後に続く内容だ。
イタリアでハンガリー女性と仲良く話したことをこの歌を聴くと思い出すし、結婚寸前まで行って、今でも似てる人と結婚したいと思ってる仁美さんのこと思い出す。
90年代はイタリア哲学やサッカーが全盛期だったが、あれは共産主義政権を追い払った、東ヨーロッパの国々の文化的な盛り上がりがそうさせたと思ってる。
ずっと夢を見て、安心してた
僕はデイドリーム・ビリーバーそんで
彼女はクイーン
しかし東ヨーロッパの国々は、今、貧しく、ロシアに戦争を仕掛けられ、苦しい状況だ。
この前、ウクライナに200万円の義援金を出そうと思ったけど、振り込み票をもらった国連の組織が難民支援に使うと書いている。
悪くはないけど、戦ってる軍人や復興支援にこそ使ってほしいという思いがあるので、今どうするか考えている。
話は飛ぶが、ゆとり世代の共通意識としてあるのは、自由な個性教育がいかにまやかしだったかということ、そして、のほほんとして不安を感じないようにただ機械のように生きるしかないんだということ以外には何も許されてないということを、社会に出た瞬間から思い知らされて、逆にそれをしっかり遂行している人が多いZ世代やミレニア世代が世の中で相手にされていて、ヨーロッパに近い文化が流行ったのでそれを心に宿してる90年前後の世代で、モデルのローラくらいだろう成功したのは、僕の世代は本当に日本でも相手にされてない。
作家の保坂和志さんがそういうセミナーやらないかなとか思ってるけど、文学と猫にまっしぐらだからな、あの人は。
仕事につながる夢とか、結婚につながる夢だったらずっと見たっていいじゃないかと僕は思う方だし、現実はなんとかするし、ウェブサイトはどうにでもする。辛い時はLeyonaの曲を聴いてなんとか耐え忍ぶことにしているし。
それにきっと、ウクライナもイタリアも日本の保守もなんとかなると、心から祈ってるし、僕の仕事と結婚もどうにかなるだろうと、心から祈ってる。
了
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