南野 尚紀
ずいぶん前から、元夫と似た男性と結婚するために、次の結婚の準備を整えている未亡人女性のような感覚で生活をしている。
仁美さんとの結婚は叶わなかったけど、いつかまた会えるだろうと信じて。
もう1人、別にいいと思う女性がいる。
今朝、目が覚めると、不思議とその女性の存在が自分の中で小さくなっていくのを感じて、単に仲間でしかないんだってことを心で感じた。
起きて散歩に出てる時、街に行きたくなった。
スマホのウォレットもあるし、街で買い物をしたい。
服ももっとかっこいいのがほしいしな。
Firenzeのドゥオーモ広場の人の賑わいを肌で感じながら、南へと歩いていく。
Massimo Duttiで、水色のシャツと白いパンツと革のベルトを買って、GilliというレストランでCoppa Primaveraというパフェを食べて、アペロスピリッツを飲んで、気分は最高。
Coppa Primaveraは、上にクリームといちごが乗ってるんだけど、中にはメロンが入っていて、下の方にはパイナップルとオレンジが入ってるという構成になってて、真ん中の甘くなさを経て、下の柑橘系の甘さにたどり着けるという味の順番がすごく好きになれた。
帰り道、親戚のおばさんとおばあちゃんにお土産を買ってこうと思い、美容の商品を売っているお店に入る。
理由はないけど、サンタマリアノヴェッラ薬局ではなく、敢えて、ドゥオーモの老舗にした。
Veneziaという名前のホームフレグランスを3つと、自分用にフェンシャルケア用品を購入。店員の女性が、ハンドクリームもサービスで3つ、つけてくれた。
カフェテリアでベリータルトを食べながら考える。
Caterinaはきっと、僕にとってギリシャ神話のパラス・アテネみたいなもので、困った時や戦いたい時に助けてくれる女神みたいな人なんだろう。
仁美さんは、美と愛の女神アフロディテ。
ボッティチェリも「Primavera」という絵画を描いたが、彼女のために、僕はあの絵の左端にいる木の枝で雲をかきわけて、天上界を類推してる男になりたい。
無限の源泉を持つ美と愛について、深く考えるエッセイをこれからも書こう。
根拠はないけど、仁美さんにもう一回、会うための方法を考えた。
これはおまじないみたいなものだ。
僕には合ってるって確証があるけど、科学ではそれは証明できない。
1. おしゃれのために、デパートに通う
2. 生活を豊かにするために、スーパーに通う
3. 本を読んだり、エッセイを書いてマダムみたいに過ごす
4. 仕事のことも、考えすぎない程度に考える
5. 寂しさを誤魔化さずに感じながら生きて、時々それを言葉にする
6. 夕方から夜の時間、散歩をする
7. 生活をよりよくすることを優先的に考える
8. お兄さん風のカッコイイ系のファッションで決める
9. 話し言葉もエッセイの言葉もキレイにやさしくする
この9箇条を守りながら、結婚に臨もうと思う。
最愛の人を愛するために、彼女から最高の美と愛と安心をわけてもらうために。
了
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