Firenze shopping log

Q.1 ☆☆
村上春樹が神戸に住んでいた頃に、よく通ったことで有名なバーの名前は?

  1. ピーターキャット
  2. ピノッキオ
  3. タイニーズテンポ
  4. ジェイズバー

Q1. 答え

2

フィレンツェの伝統的な民話のキャラで、ディズニーアニメにもなってるあのピノッキオですね。ピザがおいしいそうです。
ちなみに、1「ピーターキャット」は村上春樹が東京の国立で昔、経営してたジャズバーの名前です。
3「タイニーズテンポ」は、村上春樹が短編小説にも書いた、チャーリー・パーカーが得意なスタンダートナンバーのひとつ。
4は「ジェイズバー」は、村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』に登場するバーの名前です。

Q.2 ☆☆☆☆
ダンテ・アリギエーリについて、間違ってる逸話はどれ?

  1. 教皇党という党派を作って政治活動をやった
  2. 『神曲』に子どもの頃から、主人公のダンテが好きだった女性に愛を告げて、冷たくされるシーンを書いた
  3. ボローニャ大学を卒業してる
  4. 戦争に参加したことがある

Q. 2 答え1

ダンテは教皇党という党派には所属してましたが、自分で作ったのはダンテ党とされてます。
2の逸話に関して、3部作の真ん中、煉獄編でも1回冷たくされてるのに、天国編でも好きだったベアトリーチェには冷たくされました(ダンテが自分で作った作品ですが、実際に会った時に冷たくされたことがあることがエッセイ『新生』に書かれています)。
3のボローニャ大学は世界最古の大学で、イタリアでもっとも偏差値が高い大学とされてます。
4も本当でフィレンツェの筆頭政治家でもありました。フィレンツェの「ダンテの家」というダンテのミュージアムには、ダンテが戦争で使った剣が飾ってあります。

Q.3☆☆☆

太宰治の逸話として、間違っているものはどれ?

  1. 三島由紀夫が会いに来て、「僕は太宰さんのことが嫌いだ」ということを言われた
  2. 当時の東京帝国大学のフランス文学科を中退してる
  3. 中原中也に「好きな花はなんだ?」と聞かれて、「バラです」と答え、「これだから、てめぇは」と怒られた
  4. 玉川上水で奥さんと入水自殺してる

答え3

3の正しい答えは、「桜桃です」。桜桃忌として、太宰の命日は、文学好きのあいだで有名。
1に関する続きは、三島の言葉に対し、「でも本当は嫌いじゃないから、僕に会いに来てるんですよね?」と答えたそうです。太宰ってすごくお人好しだったんですね。
2はフランス文学科中退だったけど、フランス語の小説が読めたので、フランス語は相当、堪能みたいです。
4は三鷹の玉川上水に行くと、碑文や解説のプレートがあります。

Q4.☆☆☆

三島由紀夫の逸話として、間違ってるものはどれ?

  1. ギリシャなどヨーロッパに旅行した紀行文の中に、ヨーロッパの清貧思想について書いた文章がある
  2. 「剣の会」という自らが作った政治団体で、自衛隊に代われそうな軍隊を作って、自分も訓練に参加してた
  3. タレントの美輪明宏と交流があり、「作家は細身が多い」ということを言われ、それが一因でボディビルを開始した
  4. 最後、割腹自殺をしたが、それ以降日本では、割腹自殺やその未遂が犯罪として裁かれるようになった

答え2

2の「剣の会」は間違いで、「楯の会」。
1の紀行文では、ヨーロッパの清貧思想に関して、日本の豊かな面について書いてます。
3の美輪明宏は、スピリチュアルカウンセラー、オペラ歌手として有名。三島由紀夫はボディビルや剣道をやった経験を活かし「行動学入門」を書いてます。
4も事実で、市ヶ谷の自衛隊駐屯地で自衛隊蜂起や日米安保条約に反対して日本の文化を守ることを拒否されて、割腹自殺しました。介錯がうまくいかなくて、三島が苦しんだという逸話もあります。

Q5.☆

2024年現在、村上春樹が出版した本の中で、エッセイ集のタイトルに含まれたことがない言葉はどれ?

  1. ウイスキー
  2. スポーツカー
  3. ジャズ
  4. Tシャツ

答え2

「スポーツカー」とタイトルに入ってるエッセイ集は、出版されてません。
ちなみに村上春樹は、車が好きで、エッセイの中でマニュアル車に乗るのが好きだと書いてます。
1「ウィスキー」は、『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』は、アイルランドに行って、アイラウイスキーの製造所を見学し、グレン(穀物)のことを聞いたり、バーに行った時の雰囲気を見たりして書いてます。
3は『ポートレート・イン・ジャズ』というエッセイ集で、ジャズアーティストの人物像について触れながら、村上春樹のジャズとの関わりについて書いてます。
4については、『村上Tシャツ』というタイトルで、村上春樹が買ったTシャツのことが写真つきで書かれてます。

Q6.☆☆☆

谷崎潤一郎の小説のあらすじとして、間違ってるのはどれ?

  1. 「刺青」は美人とされる女性に刺青を施し、その女性の強さのあまり圧倒されてしまう彫り師の話。
  2. 「春琴抄」は目が見えない女性の召使として仕えた男性が、最後、女性が不幸に陥ったことを気にして、自分も目をつぶす話。
  3. 「秘密」は男装が好きな女性に、恋をするがあまり自分も女装で街を一日中、歩くという話。
  4. 「痴人の愛」は、サラリーマンの君子という男と、カフェのウエイトレスをやっていた教育をあまり受けていない女性・ナオミが結婚し、君子が彼女を教養のある女性にしようとするが、うまくいかず、翻弄される話。

答え3

3「秘密」は女装をして街を歩く男性が登場しますが、男装が好きな女性に恋をするというストーリーではありません。
1「刺青」はラストの方に、彫り師の男の立ち位置から、女性の正面から見えない姿が鏡で見えたりするなど、視覚や痛覚に訴える書き方がされてます。
2「春琴抄」は、ギリシャ悲劇『オイディプス王』(父を殺した男性が目をつぶし旅立つ物語)と関係があると思われます。ちなみに、僕が好きな中上健次の「六道の辻」も主人公が失明しかけるエピソードがあります。
4「痴人の愛」は、過激ではないですが、性的な描写があったり、ナオミが君子に馬乗りになったり、部屋を歩かせるシーンなどがあり、谷崎潤一郎の女性の好みが、他の作品以上にわかりやすく出てる作品だと僕は思います。
ちなみに写真は、3回結婚したうちの2番目の女性・丁未子(とみこ)。

Q7.☆☆☆☆

古代ギリシャの哲学者・プラトンの逸話で、事実と違うのは次のうちどれ?

  1. 結婚したが相手が恐妻・メノンだった。その後、離婚して、2回結婚したが、その相手も恐妻・ディオティマだった。
  2. 対話篇を主に残し、口語を大切にした。そのこともあり、文学作品を石盤に掘るのをやめた方がいいと言った。
  3. 悲劇作家になりたかったが、全然成果が出なかったので、師匠にならって哲学をやりはじめた。
  4. プラトン作とされる「饗宴」の冒頭には、スポーツへの愛好や議論の活発化をやめさせる人間がおさめてる国は、たいてい、衰退してるということが書かれてる。

答え1

1は間違いで、プラトンは生涯、童貞だったとされてます。
2の話は、文字媒体が残されることで、人間の知能や語りが弱くなることを嘆いて、石盤に文字を書くのをやめるべきと言ったとされてます。
3に関して、ソクラテスにならったとネットではよく書かれてますが、定説ではソクラテスはプラトンが作ったエッセイ内の人物で、実際にはいなかったとされます。
4の『饗宴』は愛について、頭にいい人が集まって、話し合うエッセイ。
最後はソクラテスが、「ディオティマという女性が、運命の人とは徳の子どもをうみ、肉体の結婚相手とは肉体の子どもを残すということを話していたけど、これに勝る話はあるか?」ってみんなに問いかけ、酔っ払いが部屋に入ってきて、ソクラテスはこんな武勲を立てたりした、すごいやつなんだということを話し、みんなで風呂に入りに行って終わります。

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