東京出身の小説家・エッセイスト。
中上健次の娘でもあり、中上健次研究にも率先して携わっていて、関連の講演会に出演することも多い。
小説家・エッセイストとしての活動だけでなく、新宿の朝日カルチャーでの小説講座、武蔵野大学、日本大学など、文学の講師としても幅広く活動。
僕自身は中上さんの講座に通ったこともあるし、中上健次のファンでもあるので熊野大学でもお会いしたし、以前はコトノハ文学教室という執筆の講座の講師をやってもらったこともあるので、よく知っている。
文学ファンのあいだからは、中上健次の威光で小説家になっただけなんじゃないかと考える人もいるようだけど、実際、『彼女のプレンカ』を読むと尊大でないが、個人的な感覚の広がりのある物語が展開されている。
多文化共生は難しいことがわかってきた時代だが、100%無理だともこの小説を読むと感じてしまう側面もあり、彼女の「英雄でない人の小説が書きたいという」、皮肉でない、市井に行き、英雄を心から尊敬できる人の作品、しあわせや自由を享受してる人の生き様には、心からのよろこびを覚える。
性格もおおらかな方で、アメリカ暮らしが長く、東南アジアにも旅行に行くことが多かったそうで、広い視野で講評を出してくださる。
多角的なだけでなく、日本の文化とはなにかということを歴史や風俗からよく知っている方なので、講師としても素晴らしいと感じている。
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