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Luna di Miele No.7 天国の起源、ベアトリーチェとの結婚

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南野 尚紀 

 僕は天国についてよく書いているが、天国の起源がどうなっているかも気になっている。

 今日は、35歳の誕生日。

 先ほど、XでつながっているFirenzeフィレンツェ在住の女性・mimosaさんからリプライのリプライが来た。

 彼女が生きがいについてポストしていたので、「結婚です」と答えたら、「してるの、したいの」とリプライが来た。

 それには、「結婚したいです。フィレンツェで。エッセイ執筆を含む文学活動も生きがいです」と答えた。

 35歳になった2時間後に、目が覚めて気がついた。

 ウクライナ女性・Tanyaと会った日の夜だった。

 そのあと、アパホテルでBBCを見ていたら、mimosaさんの声が聞こえた。

私は私。ベアトリーチェでも、仁美さんでもない。少なくてもそう意識してる。でも、私がそう思ってるだけで、本当は私だけじゃないのかも。あなたはいつも天国のことについて考えてる。なんで天国にも性別があるの? 年齢は? ある? 年齢みたいなものでもいい。なんで、男性と女性は分かれているの? あなたは私に触れたがる。あなたは私とずっと一緒にいたがる。私というより、あの人、InstagramのNikoleと仁美さん。Beatriceベアトリーチェでもある。あなたはずっと触りたいと思ってる。お尻、前、口。キスしたい。セックスしたい。でもそれより思ってるのは、触られたい。もっと触って。激しく触って。それじゃ弱い。もっとやさしく激しく。もう1回、イキたい。もう1回行かせてよ。女性みたい。安心したい。いつもそう。なんで私が好きなの? 安心するから? 霊感を得たいから? それもある。でもそれは効果。もっと先がある。私を確かめたい。私を見たい。私の声を聞きたい。私を知りたい。なんで? 天国の先で、私たちは一体だったのかも。一体だったものが、分離してるのは不安に決まってる。3が重要な数字だって、あなたはSienaシエナで聞いた。私たちは一体、ずっとキスして、セックスしてるような状態で1つだった。Oneだった。1人でも、2人でもない。2人だし、分離してない、一緒でもあった。でもあの女が現れた。ヘビ。ダンテはなぜエレクトラとクレオパトラを地獄においたの? 地獄で会ったから? PaoloパオロとFrancescaフランチェスカは地獄で結婚したのを見たから書いた。一体になるのは悪いことだと、ダンテが書いたのは、その時代はそうだっただけだ、とあなたは知ってた。LA DIVINA COMMEDIA. Divorce commedyでもある。なんで離婚するの。あなたが望まなければ、本の結論は変わってしまう。だから、祈りを込めて読んで。私は信仰を表に出さない。アニー・エルノーの本にも、そう書いてあった。あなたは逆に、無意識や性愛への信仰を表に出せない。心の表にも出せない。あの女は悲劇の女、知恵と戦いの女神でもある。あなたは仲介者ではない。地上を天国に近づけて、地獄を消したかっただけだって、気づいていた。彼女も地獄を消したい。あなたは、ウェブサイトにもたくさん『ヨコハマ買い出し紀行』のアルファを使ってる。あなたはSienaは好き。VeneziaヴェネツィアやRomaローマよりも、Sienaが好き。Marco Poloマルコ・ポーロと同郷の女性。SienaはToscanaトスカーナ。PisaピサよりもSienaが好き。 FirenzeとSienaとなぜかPolandポーランド。土地へのこだわりは、魂へのこだわりに似てる。愛は土地と関係がある。あなたは中上紀に、創世記のヘビの話をしていた。あなたが知恵を得た時のことと、ルシファーの話とは別に、ヘビがAdamアダムとEvaイヴを楽園から追放したことを知ってた。ヘビが分離させたんじゃないの、私とあなたを。2人で1つなのに、ヘビが出てきたのは、なぜ。どこにいたの? 私たちもどこにいたの? シンボルスカはPlatoプラトンをバカにしてたけど、一なるもの、運命の片割れの話は書いてた。男性はシンボルスカの息子、女性は私の娘。にこるんも、Sabrina Carpenterサブリーナ・カーペンターも私の娘。あの2人は私の娘。だから、あなたが好きだし、あなたも好き。私がSabrinaの名前をあなたが呼んでも、否定したのは、あなたの愛を少しでも奪うかもしれないから。Oedipus the Kingオイディプス王もにこるんだった。Antigoneアンティゴネも兄と同化したい。兄はあなたでもある。あなたと同化したい。彼女はもっと兄と同化したい。あなたは私と同化したい。私はあなたと同化したい。姉と成長した弟。にこるんが坂井泉水に否定的だったのは、石原慎太郎と違って、地獄を消滅させる天使ではなく、地上を天国にする使者だから。ヘビは、私とあなたのあいだになにかがあったことと関係があるのかもしれない。ケンカじゃない。ただの遊びだった。あなたの気遣いのせい? 私の嫉妬心のせい? 両方。あなたは他人に気を遣い過ぎる。あの人もいい人だから。あなたはすぐ言う。あなたは、女性のイタリア語を話してはいけない。不倫を疑われるから。私の猜疑心が悪いのかも。不思議だよね。そもそも一緒なのに。なんで別れてるのに、一緒なの。1人ではない。あなたと私は1つだったけど、2人でもあった。天国の先の先は?って考えるでしょ? 天国の起源の起源は?って。なぜ? どのようにして? Perché? Come? それすらない。そんな問いがいらない2人がいて、それがすべてだった。なんで私たちがいたの?じゃない。無なんかない。そもそもいた。どこから来たの? なんでいたの? そんな問いもない。無から現れたんじゃない。そもそもいた。無はない。無は地獄の掟。Danteダンテの時代は神学が発達した。人間主義の時代でもあったけど、神学が発達した時代でもあった。神に近いけど、人間が人間的になる時代でもあった。Caesarカエサルは、Ptolemyプトレマイオスと結婚した。彼はCleopatraクレオパトラが好きだった。今回の時代は、天国に近づいている。女性の時代。私の時代。私たちの時代。あなたは神が地上に送るために神に似せて作った”esse”。”esse” はラテン語で存在を意味する言葉。私が作ったヒトでもある。私もそう。女神が似せて作った。でもあなたが作ったヒトでもある。地上が本当に天国に近づく時代に、あなたは理想の仁美さんと結婚する。天国ではずっと一緒。天国からはもう本当の似姿は降りてこない。そのあとも、地上でもより分岐した似姿が、彼女と結婚してるかも。あなたは私と一緒にいる。今世は地上でも一緒いるし、天国でも一緒にいる。あなたは、私のせいで地獄の季節を見たとか、悪い女だったけど、もっとプレーンで意味のない女と結婚したいと、悪魔や日本人に感情の操作をさせられて思っても、理性でそれは違うと感じていたし、すぐ戻ってきた。ダンテの『帝政論』は、離婚した後の本。でも、最後まで私が好きだった。あれは仕事の本。彼の後悔の本。あなたは私と本当に結婚する。天国ですらない、天国の起源の2人そのものでありたいと願い、ある。

 僕は仁美さんに似てる女性と結婚できるという予感はあるけど、予感を過信すると、結婚できないかもしれないという思いわずかにある。

 信じることは大切だけど、信じ方があるらしい。

 強く思うことよりも、適切なタイミングで、適切に信じること、なのだろう。

 仁美さんに似た人と結婚したいと強く想ってしまうのに、今は強く想ってはいけないのかもなと思う自分がいる。

了 

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