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サブカルサウダージ 第6夜 益田ミリ『そう来る? 僕の姉ちゃん』 スーツもカッコいいけど、男性はスケスケ下着にはやはり弱い、過去の恋愛は友達以上恋人未満でいて欲しかったのか、それ以上いけたのか

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 愛のヒントって、生活の何気ない部分にも落っこちてる気がするし、ダンテの『神曲』みたいな偉大な作品を読んだり、海外旅行や真摯に仕事をしたりして、わかるようなこともある。

 小さいことと大きいことがつながってるって思えるのは、きっとその人が大きな経験をしたからなんだろう。


 『僕の姉ちゃん』の姉ちゃんは、夢が叶うなら、歌うまになって路上ライブしたいとか、夜という言葉が好きとか、ドーナツの穴を食べるのが夢だったけど、まだ叶ってないとか、ロマンティックな人なんだけど、今回は、その姉ちゃんの恋愛のコメントを評論することにした。

 まずはウソ。


 姉ちゃんは多分、嘘が嫌いなタイプで、その前提で話してるんだと思うけど、これはわかるな。

 この場合だけど、小さな嘘の方が、本当に誤魔化したいとか、彼女のこと騙したいって気持ちが露骨に出ちゃってて、信頼関係損なうような嘘だなと僕は思う。

 本当のこと言ってもいいところなのに言わない、みないなああいうのって気遣いがないなと。

 メッセージの場合は、相手がなにやってるかわからないし、離れてるからこそ、本当のこと言ってほしいのに、そんな嘘つくなんて、とか姉ちゃんは思うのかもしれない。

 好きだよの話は、こんなステキな人どこまであたしのこと好きって言ってくれるかわからないけど、好きって言ってほしい、そんなキレイすぎる人と恋愛したいってことなのかもしれない。

 話の飛び方から言って、おそらくそういうことだって気がするし、姉ちゃんはそういうところ自信を持たないんだなと。

 性格悪いわけじゃないのに、性格悪いって言われた過去でもあるのかな。

 次。

 これは男性にはあまり共感がないけど、姉ちゃんステキだなと思う。

 女の人は寒さに弱い人がほとんどなので、寒さは大敵だ。

 それだけじゃない。

 少し前に、トルコに住んでる女性の友だちの隆子さんが、「イタリアはファッションすごいよね。薄着の人って世界中どこでもいるけど、イタリア女性のセットアップのスーツ、あのパンツルックが決まってる感じってなかなかない。薄着になって肌見せて、キレイに思わせるのはだれでもできるから」って言ってたけど、僕はその時、共感しつつも、薄着もいいんだよなと思ってしまった。


 男性はパンツルックのあのかっこよさ、凛々しさを理解してても、どうしてもエロに勝てない。

 姉ちゃんもパンツルックだった可能性があって、だからスケスケの下着をスラックスから透けて見せるような感じだったのかもしれないけど、おそらく、姉ちゃんは上を薄着にしてたんだと思う。もしかしたら両方かもしれないけど、そんな感じがする。

 北風と戦って好きな男性に会いにいく姉ちゃんステキです。

 次。

 これもわかるなと。

 わかるのはふつうだけど、逆に自分もこういう恋をされてたのかもなとか。

 要するに、愛してくれるけど、友達以上恋人未満からは絶対に上に行かない友だちになってほしいと思われて付き合われてたかもしれないという感覚。

 それってわかってても、こっちもそれでもいいからそばにいてほしいって思うと、ハッキリは言い出せないし、薄々わかってても恋のムードに任せて、まだわからないぞ、本気にさせられるかもしれない、結婚だって可能性あるって自分の中の恋愛の士気を盛り上げようとする自分がいるのもある。

 僕が最後に付き合った仁美さんもそうだったのだろうか。


 それでもいいからずっとそばにいてほしかったけど、結婚相談所だから、それもないか、というかそれこそ、ダンテのような古典を読んで、そうじゃなかったんだと自分を慰めてるし、ベアトリーチェも仁美さんもそういう気持ちがあるんだってこと、ある小説を読むと強くわかるから文学は偉大だ。

了 

益田ミリ 『そう来る? 僕の姉ちゃん』

#エッセイ #マンガ #恋愛 #結婚 #美学 #評論 #サブカルサウダージ

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