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イタリアのいと高き倫理観

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南野 尚紀 

 イタリアは倫理観が高貴な国だ。

 昔から偉大な作家や政治家が出てきているが、現在の、しかも街を歩いているだけでも他の国では見たことのないような奇跡に遭遇することがある。

 有名な話、イタリアではコロナウイルスのワクチンを打った人は、ごくわずかだった。

 要するに、人体にどんな影響があるかもわからないものを入れることが、人類を危機に陥れる可能性があるという危機感から、神様から頂いた身体を大切にしようと、イタリア人はワクチンを打たないことにした人がほとんどなのだそうだ。

 僕はローマのマクドナルドで、食事をしながら、ノートパソコンで仕事をしていたことがあった。

 今では、マクドナルドも人体に害があるものが含まれているので、食べないようにしているが、その時は食べていて、食べないようにしたのもフィレンツェに行って、オーガニックライフの大切さを感じたことが多かったからだ。

 パソコンをやりながら、セットでついてきたパンを食べていると、ホームレスの女性がわけてくれと言ってきた。

 それで僕はパンをわけたが、ホームレスはパンを投げ捨て、去っていく。

 その数日後、ローマ・テルミニ駅付近のスラム化しているホームレスがたくさんいる通りである光景を目撃した。

 神父がパンを配っているのである。

 おそらく投げ捨てられる覚悟で差し出しているのだろうし、あの地域はかなり危険なムードが漂っているので、暴徒に襲われる可能性もある区域だ。

 それでも神父は慈悲に満ちた表情でパンをあげていた。

 フィレンツェでも、他の奇跡を目撃した。

 これはフィレンツェで何回か見たのであるが、重度障がい者が周囲の人から手厚い保護を受けて、幸せそうに生きているのである。

 何回も見るうちに、こう推測した。

 イタリアでは、重度障がいがあっても、その国の伝統を守り、弱者にもやさしくする人に逆らわない限り、厚遇を受けるのだろうと。

 アメリカは経済的に発展しているので、その分、テクノロジー、物資、経済で勝つための教育など、簡単には言葉でまとめきれないものを世界中に発信してるし、お金がないと勝つのが難しい、戦争には率先して参加し、悪の国と戦っている。

 イタリアや東ヨーロッパの国はGDPだけで見ると、国力は高くない。

 しかし、かけがえのないアイディアを発信しているし、倫理的に生き、国が神の国に近づくということは、経済的な事情と相容れない場合もあるのだろう。

 倫理の道というのは険しいが、きっとジョルジャ・メローニ首相をはじめとした偉大な人間が、世界をなんとかしてくれるだろう。

 僕のウェブサイトも、倫理的、美学的に正しくないものは、基本的に掲載しないというように決めている。

 そうすると、経済的な結果が出るには時間がかかるだろう。

 それでも、イタリアでカトリック教徒になって、ピサに住むと決心したからには、僕もイタリア人の尊い人間のように、倫理的な仕事をしたいから、人生が一時期、不幸に陥っても、倫理における戦いを続けることに決定した。

了 

#イタリア #キリスト教 #文学 #南欧美学 #エッセイ

#Italy #Crisism #literature #Southern Europe Aesthetics #essay

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