Firenze shopping log

僕が海の見えるカフェで読書をするのが好きな理由

109 Views

南野 尚紀  

 海の見えるカフェとか、海で本を読むのが好きで、今度また海を見ながら本を読もうと思ってるんだけど、真夏に大汗をかきながら読むのもいいと思いつつ、集中力が続かないから、春か秋の海で本を読みたいとも思う。

 冬は海の見えるカフェとかホテルで、ゆっくり本を読むのがいいと思うし、今、オルガ・トカルチュクというポーランドの作家の『やさしい語り手』を読んで感動してるから、今日のお昼前に、海の見えるカフェで読むかって思ってる。

 カシスオレンジとか、パイナップルのリキュールとか、甘いお酒でも飲みながら、読書しつつ、それに対するメモ書きとか、好きな人に思いを馳せて、なにか彼女に関する気づきを書くとか、YouTubeで『ヨコハマ買い出し紀行』のアニメみながら休憩とか、最高だなぁ。

 今日も湘南の海に行った時に、本を読んでるヨーロッパ系の人がいたけど、Instagramでも海で本を読んでる写真をアップしてるハンガリーの女性がいて、ヨーロッパ人は海辺で本を読むのが好きなのかなぁって思う。

 秋になったら、海に緑のイス持ってて、チェアリングやりたいし。

 カフェで本を読む人もいるけど、それはたまにで、少なくともイタリア人にとってカフェは日本人ほど、読書の場所じゃないらしい。不思議と読書やパソコン作業をする人が多いカフェもあるけど、基本は図書館とか、家とかが、読書やパソコンには向いてるという価値観があるようだ。

 カフェは、人と話す場所、飲食する場所ってイメージなんだろう。

 僕は本って家の決まったデスクで読んでるけど、時々、気分によって、ソファ、ベッドに座ってとか、海に行ってとか、やっぱり読書が似合うカフェでとか、読書の場所を変えるようにしてる。

 オーガニックライフをやってるとか、スローライフをやってるって言っても、そんなに時間があるわけでもないから、いちいち場所を変えてばっかりもいられないけど、それでも僕はそういう自然でポジティブな欲求には応えたいと思う。

 本を読む時って、いかにほどよく集中するかは重要だけど、それがシュチュエーションと関係がある気がしてる。

 そしてなによりも、緊張感がやさしく解かれていくような安心感を持ちつつ、本を読むのが僕にとっていいことなのだ。

 図書館は好きだけど、図書館は執筆とか仕事の場所で、あれだけの本に囲まれてずっと本を読んでるのは、僕は好きじゃない。

 その時の気分が好きじゃないのだ。

 僕はイタリアの図書館はローマ国立中央図書館しか行ってないから、私立の図書館は行ったことないんだけど、ぜひ行ってみたい。

 きっと僕のそんな気分も変わるだろうから。

 光合成の話だけど、植物っていうのは、光を受けて、二酸化炭素を吸って、酸素を吐くから、森の中にいるのは身体にもいいし、特に頭にいいと言われている。

 僕は海が好きだから、海で本を読むことが多いかったけど、森の中のカフェとかで本を読むのはいいなぁって思う。

 森は蚊をはじめとした虫が多いから、本に集中できないだろうという意味で、森の中のカフェってことだけど。

 読書って、基本は文字っていうアイディアの塊を読むことになるから、心を安心させることが必要だし、それを執筆とかディスカッションとか会話で発散する必要もあるし、本を読む時の環境や、音楽もちゃんと選びながら、芸術のとなりに住む魔物に襲いかかられないための対策が必要なんだろう。

 もちろん、運動や家事も大切だ。

 生活あってこその芸術だし、生活が芸術を支えているんだから。

 僕もピサに住もうかなぁと。

 フィレンツェは最高だけど、ピサは海があるから。

了 

#エッセイ #読書 #イタリア #湘南 #南欧美学 #文学 #小説

#essay #reading book #Italy #Shonan #South Europa beauty ethic #literature #novel

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事

La dolce vita(甘い生活)――湘南の秋の夜のレストランで私の頭を殴った言葉――

イタリアのいと高き倫理観

不思議ね No.1――南ヨーロッパの女性らしい美はなぜ美学的にすぐれているのか?――

フィレンツェの夜はやさし

イタリア美学Ⅴ――ローマに来て味わった雑感と、スペインの作家Irene Vallejoに会ってみたいと思ったという話――

ドン・キホーテが遍歴の旅に出たのは、なんのためだったのか?--古すぎる美を愛したひと--

イタリア美学Ⅸ――パーティ、女のひととのディナー、レストランの灯りに宿るロマンスの神様――

オススメ記事

オススメ記事

  1. イタリア美学Ⅶ――イタリアのフードカルチャーを文学的に考えてみたオマール海老のリゾットのこと――

  2. ドン・キホーテが遍歴の旅に出たのは、なんのためだったのか?--古すぎる美を愛したひと--

  3. イタリア人女性と東欧の女性と飲んだ夜のこと――飲酒運転、スピード違反、文法、話題、フレーズをアレンジして外国語を使うという言葉の美学――

  4. Dangerous tonight――結婚の理想にまつわる美人伝――

  5. 文学的な料理について考えてみた――スペイン料理への愛、パエージャの情熱――

  6. いつか言葉が眠る時を夢見て――ZARD・坂井泉水に寄せる想い――

PAGE TOP