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イタリアンポップス紹介エッセイ モルトボーノ 第2夜 Ambra Angolini 「T’apparatengo」――イタリアとアメリカの文化の違い――

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南野 尚紀 

 Anbra Angioliniっていう、ポップスの歌手、Laura PasusiniでYouTubeの動画聴いてたら、オススメに出てきたから見てたんだけど、すごくカッコイイ。
 手足が長くて、驚くような美人。
 しかもテレビのライブで、サビの部分だけ、五〇人くらいいる若い女の子の私服のコーラス隊を集めて、歌ったりすごいなぁと。
 「T’apparatengo」っていう曲、イタリア語と英語の勉強のために、イタリア語のリリックを英語にGoogleで翻訳して、日本語に訳したら、意外にもかわいらしい歌詞で、ギャップってやっぱり大切だ。
 以下、僕が訳した意訳です。
 
 
 私はあなたの側につく
 私はいろんな旗とあなたの中で迷った
 怒ってるわけじゃいけど
 あなたがそこにいる時間は長くなかった
 それでも今、私たちは一緒に戻ってきた
 
 
 私はあなたたちふたりに好きっていうけど
 ふたりはなにもいわないで
 それで今、それを誓うし、誓う
 今、誓って、こわがることないから
 
 
 それは好きを伝えるための詐欺みたいなもんだし
 
 
 愛は黙らせるひととともにあるか
 心とブームの中で、サイレンサーがあなたを討つから倒れて
 
 
 私はあなたの側につくし、気をつかうことにした
 あなたも約束しよう、そしてキープしよう
 もし約束するなら、私もキープするし
 
 
 もしあなたがキープし続けられたら
 あなたは私について
 約束は、約束だから
 永遠の愛、誓うよ
 
 
 もしそれが愛じゃないなら、私は地獄行きだし
 でも冬が私たちにサプライズくれたら
 この愛はもう燃え上がるから
 私は数えきれないくらい過ごした夜を討つし
 
 
 でも離れたくないくらいのお祈りをするってなったら
 ひとりで起きるのもイヤになる
 もしあなたがいなくなったら
 永遠だって、約束すべきかも
 戻れないって、約束する
 
 
 もしそれが続いたら、私について
 約束し続けて
 
 
 私はあなたについて、気をつかうから
 あなたは私にについて、気をつかって
 
 
 あなたは約束し続けて
 私はあなたについて。気をつかうから
 誓って
 
 
 この歌詞で出てくるイレイサーは沈黙させるひとっていう意味で、ライフルの名前にもなってる。
 Laufeyっていうジャズアーティスト、ロサンゼルスにいるけど、歌詞が女優さながら、演技をすることとはなにかってことがテーマにある気がするけど、Ambraはどっちかっていうと、スパイ映画の女優みたいな感じするなぁ。
 ライフルとか、約束とか、単語もそんな感じするし。
 Ambraはポップスの歌手だから、ラップはたまにしか歌わないんだけど、ベストアルバムの最初にこのナンバーを持ってきてる。
 昔、日本には、「ピザって一〇回言って」ってお願いして、肘をさして、「ここなんだ?」ってきいて、「膝」って間違って答えさせるって遊びあったけど、それを見越して全力で、「ピザ!」って答えてた高校の友達いたけど、僕はあのギャグ好きだったなぁ。
 Ambraの歌、聴いたとき、それをふと思い出して、なにがほんとの彼女のメッセージなのかわからなくなった。なにを信じるべきかっていうこれが魅力なんだけど、サビはしっかり決めてくるから聴いてて楽しい。
 比喩とかあんまり使わないから、まっすぐな感じするんだけど、どこか嘘ばっかりのような気がするのが最高だよね。
 「あなたがいないと、地獄行き」はダンテを意識してるんだろう。
 彼もベアトリーチェがいないことと、地獄が直結してるひとだったから。
 フェレンツェと、ローマはマリリン・モンローとか、一九三〇年代くらいのスウィングジャズが流行った頃のアメリカ、好きなのかはわからないけど、そういうイメージで売ってるバルがよくある。
 時々、少し明るくしゃべるとバルでアメリカの話をされたり、カフェでパソコンやってると中国人と間違われることたまにあって、イタリア人は本当に自分の国が好きなんだなと。
 スペインと東欧はいい国みたいだけど、僕もイタリアファーストかなぁ。
 この歌、約束するとか、誓うって言葉よく出てきてて、僕も結婚の契約書書く相手だけは絶対まちがえたくないなぁ、ファンもそうだけど。
 ボッティチェリとメローニは最高だし、おいしいものとか、キレイな街並みとか、いい音楽とか、いいとこ盛りだくさんだし。

了 

#イタリア #イタリアンカルチャー #ポップス #エッセイ #評論 #音楽 #90年代 #モルトボーノ

#美学 #哲学 #アメリカ

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