南野 尚紀
『メンタル強め美女 白川さん』は、僕が『ヨコハマ書き出し紀行』の次に好きなマンガで、イタリアに住んでからも読み続けたいマンガの1つだ。
この頃は他のことに時間を割いてたから、5巻はまだ読んでないんだけど、4巻までで強く印象に残ってるエピソードが2つある。
1つは、梅本さん、通称、梅ちゃんで会社では通ってるんだけど、ヒロインの白川さんの先輩の20代女性。
梅ちゃんがメインの回が時々あって、その中に梅ちゃんのマウント博物館というのがある。
僕が説明するよりも、見てもらった方が早いから、この際にぜひ。
『メンタル強め美女 白川さん』2巻より
僕がこれをみて思ったのは、こんなに前向きなアドバイスをくれる女性の先輩はありがたいなぁってこと。
ボッティチェリのファンであることは、他のエッセイでも話してるけど、ロコタビでフィレンツェ(フローレンスってこっちではいうことが多い)のウフィツィ美術館のガイドを依頼した女性と、ボッティチェリの後に見たレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画の話をしてるとき、「『旧約聖書』の東方三博士のモチーフの中に、戦争や馬のモチーフを混ぜてきてて、それを上におく構成はすごいですよね」、「彼は馬がすごく好きだったみたいですよ」っていう話をして、そのあと、バルでおいしいお酒飲みながら人生の話もたくさんしたんだけど、その帰り道に、ダヴィンチが「人間というのは冷酷で醜いものだ」っていったらしいことを思い出して、確か他人にばかりっていつの世の中にもいるから、前向きに生きるための助けをしてくれる人には心から感謝しようってことを思って、そういえば、梅ちゃんもダヴィンチみたいに疑心暗鬼になっちゃってるのかなぁって思った。
ダヴィンチみたいな天才ですら悲観的になるんだから、人って努力すればするほど、常に前向きでいるのも大変なことだなって思いはするし。
僕は梅ちゃんみたいに悲観的にならないように、ストレスの発散の方法とか、心のケアの仕方、考えて生きてこうっと。
2つめは、アラフォー女性の羽柴美雪さんという、バリキャリで、「本当の美人」と会社でウワサされてる女性のエピソード。
『メンタル強めの美女 白川さん』4巻より
羽柴さんは他のエピソードで、心の中にある鏡をいつも気にしてるっていう話があった。キャリアは重ねてるけど、ゴールが見えない自分磨きの着地点はどこなんだろうっていう話もある。
羽柴さんは努力家であり、人間関係もそつなくこなせるんだけど、他人に関わってるくらいなら、自分を磨いた方がいいという結論を出せる点が大人の女性だなぁって思う。
羽柴さんの人生もいろいろあるだろうし、敵も作ったみたいだけど、それでも最後は実力がないと認められないということをちゃんと信じて、動ける賢い人なんだろう。
羽柴さんと同じく自分磨きをするために、逆に自分の心のケアはちゃんとしてるつもりで、よく実践してるのが、心の中で好きなポップスの曲を口ずさむようにして、気分を楽に保つとか、心に魔が刺したら、自分の前向きな言葉をかけるとか、自分の敵である悪いイメージと決闘して、それらを打ち砕くとか、英語で考えて英語の実力を向上させるとか、筋トレとかお酒もいいけど、今日思いついたのは、シャドーボクシングを部屋でやるってことで、これがまたからだがイキイキしていい。
人生のよかった思い出を思い出して、幸せに浸ることもいいし。
羽柴さんの場合、ボッティチェリが『ヴィーナスの誕生』で描いたように、裸を隠すことでよりキレイな女性になるということ、つまりこれは内面にも関わっていて、いかに本音を隠すかが大切なんだろう。
言葉を使いすぎると、沈黙によって心を沈めるってことが必要になってきて、議論の言葉と、沈黙の使い分け、そして心の本音はなるべく隠すことが重要になってくる。
僕も羽柴さんみたいな女性と結婚したいけど、高嶺の花もいいところだし、出会いももっと大切だからよく考えようと思う。
ストレス社会だからこそ、メンタルのケアは必要だし、よりよい結婚生活を送るのにも重要だから、今日も好きな歌聴いて寝ることにする。
了
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