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デパート文学宣言――デパートの女性こそが文学界を救う‼︎――

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   南野 尚紀  

 僕は文学以外で継続したものってあんまりなくって、湘南が好きっていうのは確かに小学校の修学旅行の頃から一貫してるけど、そのほかになにかあるかっていうと、そういえば、デパートはずっと好きだったなぁって思う、今日この頃。

 小学校時代、父親によく連れられてデパートにいくことが何回もあって、母親は絶対にデパートには連れてってくれなかったんだけど、そのときはいうまでもなくまだ子どもだっただから、ドラクエのゲームソフトとか、千円くらいのガンダムのプラモとか買ってもらってよろこんでたのかなぁ、情熱的なのに妙に純粋なところのある少年で、顔もなよってたから、「ナオちゃん(本名がナオキなんです)かわいい笑」なんて、親戚に可愛がられたこともなきにしもあらずだったけど、どこで間違ったのか、偏屈な三十三のオヤジになったなぁと思う。

 断言してもいいけど、あの「ナオちゃんかわいい笑」は絶対、父親が連れてってくれたデパートの力によるものだ。

 日も暮かかったデパートの屋上で、無心で弟とワニワニパニックをやって、次々出てくるワニの機械をハンマーで叩きまくって鍛えられた、一種の唯物論を否定する心意気っていうのかなぁ、それが顔面に出てたんじゃないかなぁって思う詳細は知らないし、弟は化学者になったけど。

 僕はデパートのあのハッピーな雰囲気が今でも好きで、ハイブランドのお店はごくたまにしか寄らないし、ハイブランドほど値段が張らないセレクトショップで服を買うことが多いんだけど、個人的には服を買うよりも、大抵、一階あるコスメブランドが入ってるコーナーはいつもワクワクで、にこるんの動画とかみて、女性の化粧ってどんなもんか知ろうかと思ったけど、あれは実地にやんないと頭に入ってこないもんだから、来世はぜひ女性に生まれて、福岡によくいるハンサムな男を誘惑して、恋愛も結婚も楽しんでこましたろかしらんとか、そんな願望を抱いている。

 華の日曜日。

 今日もデパートに行った。なんなら三軒ハシゴした。

 目的のスラックスはいいのが買えなくて、第一次スラックス大戦は見事敗戦に終わったんだけど、GODIVAのダブルチョコアイスはやたらおいしかったなぁ。

 デパートって幸せを思う存分わけてくれてるから、マジでなくなってほしくないなぁって心から思う。

 作家の保坂和志は九十年代前後、池袋の西武デパートに勤めてて、堤清二の後押しがあったからなのかどうかはわからないけど、『群像』デビューして以降、セゾン系と呼ばれる作家群の一人で、今でもすごい作品を書いてる。

 保坂和志の九十五年に刊行された『季節の記憶』には、藤沢のデパートも悪くないけど、東京でできる商売と同じことやっちゃ、湘南っていう土地の特性っていうか妙味が活かせないから、そこがなんとかならないかなぁってことが書いてあって、詳細は知らないけど、2023年現在、僕個人は、藤沢のデパートよりも、となりの辻堂の湘南テラスモールの方が勢いあるなぁって思ってる。

 上昇志向美意識高め女子が文学界を救うと本気で信じてるから。これは一種の宗教なのかなぁ、デパートっていうのは、いつも人の生命に活力を与えてくれるから、僕の思う南欧の美学のコアな部分に通じてる。

 みんなもデパート回るときは、好きな歌で勢いつけて、ショッピング戦争ジャンジャン勝利してこうねもちろん文学も笑

それじゃまたね、太陽のお祭りよろしくー。

#イタリア #デパート #エッセイ #文学 #美学 #保坂和志 #カルチャー #南欧美学

了 

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